手っ取り早く痩せたいからと言って、
脂肪や炭水化物を極端に減らしたり、
朝食や昼食を抜いて1日2食だけにしたりと
大幅に食事量を減らす食事制限だけによるダイエット法を
行ってしまう人が結構いらっしゃいます。
また、現在、世の中は、テレビ番組で紹介されたり、
雑誌に掲載されたりしてざまざまなダイエット法が紹介され、
数多くの手法のダイエットが溢れ返っている状態です。
しかし、その中には、「○○するだけで簡単に痩せられる・・・」
と謳いながらも、
「○○と○○は食べてはダメ・・・」という規制が多く、
結局は無理な食事制限を強いられる手法が少なくありません。
それでも、痩せたいと願う人達は、
食欲を我慢して食事制限によるダイエットを始めますが、
結局は、ストレスでがんじがらめになり、
ダイエットの失敗を繰り返すパターンがほとんどです。
そもそも人間の体は、
食事量を減らせば減らした分だけ痩せられるというほど
単純ではありません。
確かに、食事制限を始めて数日間は体重が減ってきます。
しかし、それは一時的なもので、
時間の経過とともに体重の減少はストップしてしまいます。
その原因は、体が少ない摂取エネルギーを感知して
“飢餓状態”にシフトしてしまうからです。
ようするに、体が生命を維持するために
少ない摂取エネルギーに対し“省エネモード”に切り替えて
無駄な消費を控えて、
体内にエネルギーを溜め込むようになるということです。
そして、この時点で、もう一つの致命的な問題が起こっています。
それは、基礎代謝量が低下しているということです。
実は、食事制限だけで減少した体重の中身は、
体脂肪より筋肉のほうが多く消費されています。
体内で最も多く基礎代謝が消費される器官は筋肉なので、
筋肉の減少とともに基礎代謝量も低下してしまうというわけです。
この基礎代謝量は一般的な社会生活をしている人なら、
1日の総消費エネルギーの約60~70%も占めていますので、
痩せるためには重要なポイントとなります。
ダイエットが楽に行えて、しかも、確実に痩せるには、
この基礎代謝量をいかに高めるかにかかっているというわけです。
いくら頑張って食事制限を続けても、
基礎代謝量を低下させて太りやすい体を作っているだけで、
そもそも、いつまでも無理な食事制限は続かないので
前の食事に戻した途端に、あっという間にリバウンドで
激太りという悲しい結果に終わることになります。
健康的で確実に痩せられるダイエット法を求めるなら、
まずは、「ダイエットは食事制限で痩せられる・・・」
という誤解を正して、基礎代謝量を高めることを考えましょう。
そして、運動で消費エネルギーを高めることが必要ですが、
基礎代謝量を高めるために筋力トレーニングと
体脂肪を燃焼するためにウォーキングやジョギングなどの
有酸素運動を併行して行うことが理想的な運動になります。